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お風呂・温泉施設・プール…… 常時結露のある場所にフィルムは使えるのか

お風呂・温泉施設・プール…… 常時結露のある場所にフィルムは使えるのか

設計担当者の方が、窓ガラスへのウインドウフィルムの貼付に躊躇してしまうケースはいくつかありますが、その中の一つに、お風呂や温泉施設、室内プールなどの大窓への利用があります。その理由は、湿気や結露。「結露が多い場所では、水の影響でウインドウフィルムの性能が落ちてしまうのではないか」との声が、当社に多く寄せられています。

お風呂や温泉施設、プールなどは、お客様が素肌をさらすため、災害時のガラスの飛散防止など、ウインドウフィルムが持つ安全対策性能のニーズが高い場所でもあります。今回は、結露が多い場所でのウインドウフィルム使用の可否、注意点などについて考えていきましょう。

水が入り込むことによる性能の低下

まず、結露が多い場所にウインドウフィルムを貼る際に、どのような問題が起こり得るのか、当社の技術担当者に聞きました。

「ガラスの性質の一つに『水になじみやすい』というものがあります。言葉を換えると、『親水性』が高いということ。これは、ガラスに結露が付いた時に、水滴が弾かれて玉のようになるのではなく、薄く濡れ広がるということです。
結露がある場所で、ガラスにウインドウフィルムを貼り付けた場合に起こることは、ガラスの親水性の高さにより、フィルムとガラスの間に水が入っていくという現象です。そして、室内が常時結露している状態である場合、フィルムの端の部分だけに水が入り込むのではなく、時間をかけてガラス全体に濡れ広がり、フィルムがいつも浮いた状態になることがあります。
このような状態で発生する最も大きな問題が、ウインドウフィルムに期待される飛散防止性能の低下です。地震の揺れによってゆがんだり、強風で重いものがぶつかったりして、ガラスが割れた際、大きな破片が落ちたり、飛び散ったりする危険性が高まることになります。これは、お風呂や温泉施設、プールなどで絶対に避けなくてはならない事態でしょう。
また、外観上の問題もあります。常時結露している場所では、水が毛細管現象によりウインドウフィルムの端から吸い上げられ、細く長く入り込んだ状態になって、その部分のフィルムが筋のように浮き上がることがあります。この現象は、その浮き上がったフィルムの形状から『フィルムに角(つの)が出る』といわれています」

結露は「常時」か「間歇」か

結露はウインドウフィルムの性能の低下、外観上の問題発生の原因となるようです。しかし、ここで大切なことは、結露が発生する時間がどれほどの長さなのか、ということ。ここでキーワードとなるのが「常時」という言葉です。

「家庭のお風呂場などでは、一般的に、浴槽にお湯をためて、湯気などによる結露が発生する時間よりも、浴槽から水を抜いて、室内が比較的乾燥している時間のほうが長いのではないでしょうか。フィルムには水の透過性がありますので、室内が乾燥していると、ウインドウフィルムとガラスの間に入り込んでいた水は、フィルムの表面から抜けていきます。
そういった状態であれば、フィルムに性能・外観上の大きな問題が発生することはありません。結露が『常時』であるか『間歇』かによって、結露をどれほど問題視すべきか、またフィルムの適切な施工方法も変わるということを知っておいていただきたいと思います」

プライマーで、水の浸入を防止する

では、常時結露している場所にウインドウフィルムを貼付する際には、どのような施工をすべきなのでしょうか。

「常時結露のある環境では、ウインドウフィルムとガラスの間に水を入り込まないようにするための溶剤である『プライマー』を利用します。フィルムを貼り付ける前に、ガラスの表面にプライマーを吹き付けると、ウインドウフィルムとガラスの間にプライマーの層ができます。この層が、水が入り込むことを防いでくれるのです。
プライマーを利用すれば、常時結露がある環境であっても、フィルムが本来持っている飛散防止性能を担保することができます。また、水が入ることによって発生する『角』のような外観上の問題も避けることができます」

「常時」でなければプライマー処理は必要なし

プライマーが必要となるのは、特殊な環境下にある場所のようです。その条件、施工上の注意点について、改めて聞きました。

「さきほど申し上げたように、問題が発生するのは『常時』結露のある環境です。間歇的に結露する環境であれば、一時的に水が入り込んだとしても自然に抜けていきますので、プライマー処理を施す必要はありません。ウインドウフィルムの使用を検討される際は、その場所がまめに乾燥させることができる環境であるか否かによって判断してください。
そして、プライマー処理をする場合であっても、フィルム施工の際は乾燥した状態で行ってください。温泉施設などでは、運営上、施工の際も営業を止めたくないといった声もよくお聞きしますが、結露が発生している状態で施工することは、やはり避けたほうがよいでしょう」

常時結露している環境に合わせた新製品も

さて、温泉施設やプールなどでは、施設の性格上、ほかにも求められるウインドウフィルムの性能があります。それはウインドウフィルム表面の親水性です。当社ではこのほど、3M™ スコッチティント™ ウインドウフィルムのラインナップとして、親水性フィルム『SH2CLHF』をリリースしました。同製品についても技術担当者に聞きました。

「親水性フィルム『SH2CLHF』は、フィルムの表面に水が付着した時、撥水せず、薄く濡れ広がるという性能を持っています。
これによるメリットとして、まず水垢の防止があります。常時結露のあるガラスにさらに結露が付き、長時間経過し、乾燥すると、水に含まれる成分が定着し、うろこ状の水垢が発生します。『SH2CLHF』は親水性が高いので、水が自重により下に流れ落ち、汚れの定着を防ぐことができます。
また、親水性により、汚れとフィルムの界面に水が入り込み、フィルムに付着した汚れを浮かせる効果もあるので、清掃などのメンテナンスも簡単になります。
もう一つのメリットは曇りの防止です。常時結露している室内では、窓ガラスにいつも水滴が付いた状態になります。この場合、水滴により視線が遮られ、窓から外の景色が見えなくなります。ガラスの親水性を高めることにより、結露が丸くまとまらず、薄く広がり、下に落ちていきますので、曇りを少なくすることができます。
これらの性能は、温泉施設ように、大窓から外の景色がきれいに見えることが重視される施設で大きな効果を発揮します。プライマー処理などの施工方法とともに、フィルムの選定でも環境に合ったものをお選びいただきたいと思います」

親水性フィルム「SH2CLHF」のサンプル請求

SH2CLHF サンプル画像

SH2CLHF

スコッチティント™ 「SH2CLHF」 親水性フィルム フィルムカットサンプル をご請求いただけます。

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環境に合わせて選べる豊富なラインナップ

以上、常時結露がある環境であっても、性能、外観上の問題を発生させることなく、ウインドウフィルムを利用することが可能であることについてご説明しました。

当社では、設計担当者の皆様に、プライマーを利用すべきか否かの判断、プライマーを利用した施工方法など技術的なアドバイス、そして、常時結露している環境にある施設の状況に合わせ、ご希望の性能を実現するフィルムのラインナップの紹介などを行っています。お気軽にお問い合わせください。

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