VEM構造用ダンパーは、3M製粘弾性体を使用した減衰装置で、耐候性に優れるアクリル高分子に剪断変形を加えることによって、変形力を熱エネルギーに変換し、振動を減衰するものです。約30年前にニューヨークのワールドトレードセンターに初めて採用され、その後多くの実績を重ね最も信頼性の高いVEMダンパーです。風などの長時間の振動から地震時の瞬間的な大変形まであらゆる振動の加速度応答を低減し、構造物を守る事が出来る画期的な製品です。
超高層から低層まで幅広い規模の建物の制振に効果があります。
鉄骨造(S造)からコンクリート造(RC造)まで幅広い構造の建築物に対応できます。
新規ビルのみならず耐震改修などのレトロフィットにも対応できます。
風や走行振動の様な微振動から地震時の大変位まであらゆる周波数領域で効果があります。
高い損失係数が得られます。
構造がシンプルですのでメンテナンスの必要がありません。
小型、軽量の構造で収まりの設計が容易です。
ビル全体の加速度応答をシュミレーションして配置するので危険を分散できます。
小ロットの製造でもお受けします。
VEMには、ゴムと粘土の両方の性質があり、引っ張って離すとゴムの性質で元に戻ろうとしますが、粘土の粘性抵抗によってよりゆっくり戻ります。これを振動体と拘束板の間におくと、VEMは、常に振動によって自然に戻る速さより速く戻される状態になります。この時、振動エネルギーを粘性抵抗により熱エネルギーに変換し、振動を減衰させます。
静止状態
振動状態
静止状態のVEMは長い鎖状の分子どうしが不規則に絡み合っています。
振動を受けると長い鎖状の分子が伸ばされたりすべったりして粘性抵抗が発生します。
3M社は早くから粘弾性体(Visco Elastic Material)の頭文字を取ってVEMと呼び粘弾性体の用途開発に努力してきました。
粘弾性体は、流体の様に流動性をもち、粘性抵抗により力を発揮する(変形速度に比例した力が発生する)特長と、バネの様に弾性的な性質を持ち、変形に比例した力を発揮する特長とを併せ持った力学的な挙動を示す高分子材料の総称です。
変形の速度が遅い場合は、粘性抵抗が少なくバネの要素が支配的な挙動を示しますが、衝撃力の様に早い変形速度が加わった場合は、粘性抵抗の要素が大きくなり、大きな反力を発生するようになります。
こういった高分子材料は、長い分子の鎖が絡み合った構造をしており、変形が加わるとその鎖が伸びたり縮んだりすることになります。その際の分子間の摩擦抵抗が振動エネルギーの吸収効果を発揮することになり、結果としてVEM全体が若干発熱し、熱エネルギーへと変換されます。
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