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第二章 ドルーを閃かせた、思わぬヒント

そんなある日、研究員の一人が新しく開発されたデュポン社製の防湿セロファンをドルーに見せました。彼はマスキングテープ用の包装にこのセロファンを使おうと考え、包装の仕方について相談にきたのです。ところがセロファンを見た瞬間、ドルーの頭の中にまったく別のアイデアが閃きました。
「このセロファンに接着剤を塗ったらどうか? これなら湿気に強いぞ!」
ドルーは早速、デュポン社に防湿セロファンを注文しました。

デュポン社からセロファンが届くと、ドルーはさっそく試作品を作りました。ドルーが予想した通り、セロファンは優れた防湿性を発揮しました。マスキングテープ用の茶色いゴム系の接着剤を塗布し、接着力のテストを行った結果、セロファンは感圧テープとして使えることがわかり、ドルーはすでに難問の答えを見つけたような気になってサンプルを作り続けました。残念ながら実際には断熱材製造業者の求めるものとは違っていましたが、〈スコッチ〉セロファンテープと名づけられたこのテープは包装用テープとして大きな可能性があったので、その後も研究が続けられました。
しかし、次々に持ち上がる難題の板挟みで発売までの1年間はドルーたちにとって長くつらい期間となりました。というのも、セロファンは加工するのが非常に難しく、熱に近づけるとカールしてしまったり、塗布工程では1ロールも終わらないうちに切れたり、裂けたりしてしまうのです。さらには接着剤の塗りムラができやすく、接着剤のくすんだ茶色がセロファンの透明感と光沢を台なしにしてしまう点も、ドルーの頭を大いに悩ませました。
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