
やがて完成した反射テープは、道路標識としてはかなり優れた性能をもつまでに改善されていました。しかし、道路管理部は金属製の標識の在庫を大量に抱えていることを理由に、なかなか新製品の購入を決断してくれません。そこで3Mの技術者は、この問題にもチャレンジしました。金属標識の在庫と反射シートを結びつけるアイデアを提案したのです。その一つが、「停止」を意味する八角形の標識に、反射シートで「STOP」の文字を貼りつけるというものです。これによって、夜間でもはっきりと標識ないようが識別できるようになります。この3Mの提案が道路管理部にも受け容れられ、ようやく道路標識への採用の道が開けました。
そして1949年、ミネソタ州ヘースティングズの近郊にスコッチライト反射シートの工場が建設されました。ビーズの上に透明なプラスチックの膜を塗布し、汚れと雨による反射力の低下を防ぐなど、反射シートの問題も一気に解消されました。また、表面のプラスチックコーティングによって、仕上がりはエナメルのように滑らかになり、グラフィック加工にも対応。スプレーで絵を描いたり、スクリーン印刷をしたりすることが可能となり、新たな市場が広がっていきました。6年間にわたる研究がようやく実を結んだのです。
その後も積極的に改良を重ねていった<スコッチライト>反射シートは、世界中へと普及し、現在も夜間ドライブの安全性を高める重要な役割を担い続けているのです。
※ 「<スコッチライト>反射シート」は、「<3M>反射シート」という呼称に変更されました。 |