グローバルナビゲーションへスキップする メインコンテンツへスキップする

3M™ トライザクト™ ダイヤモンドラッピングフィルムの誕生

開発担当者の米国赴任

1992年3月~1994年2月、ラッピングフィルムの新製品開発というテーマを持って、日本より開発担当者Aが米国3Mに赴任していました。

その当時、米国本社では3Mの基幹テクノロジーの一つであるMicroreplication(以下、高精細表面テクノロジー)を活用したStructured Abrasive(以下、三次元構造研磨材)の開発が進められていました。現在は3M™ トライザクト™ ピラミッドクロスベルトと呼ばれる製品です。この製品は1995年に販売が開始され、現在も販売を継続しています。

1993年、米国3Mの研磨材部門担当の技術部長より、日本から赴任した開発担当者は高精細表面テクノロジー技術による精密研磨材の開発の指示を受けました。当技術部長は、高精細表面テクノロジーを活用した三次元構造研磨材はよりファインな仕上げを高い生産性で求められる精密研磨材にこそ適していると考えていたのです。

一方でAは、その時点で高精細表面テクノロジーの活用が高性能の精密研磨材の開発に繋がるとは考えておりませんでしたが、比較実験を行ったところ、高精細表面テクノロジーを活用した精密研磨材の仕上げの方が極めて均一という結果になりました。これは製品化されるには至りませんでした。

日本にて光ファイバー端面研磨用製品の開発を行う

Aは帰国後、1998年より、光ファイバーコネクターの端面研磨用の精密研磨材を担当することになりました。当時の主力製品は米国3Mで開発・製造された3M™ ダイヤモンドラッピングフィルム(現在も販売中)でした。Aは日本のお客様の状況によりマッチした新製品の開発を考えておいた方が良いと考え、ダイヤモンドラッピングフィルムの国内開発の準備を開始しました。その際、米国赴任時に携わった高精細表面テクノロジーを応用して、手製のサンプルを試作したところ、従来の製品に比べ極めて高い研磨力と均一な仕上げを得ることが出来ました。

そこで、量産性の確認をすることを目的に、米国3Mの製造装置を使用して試作を再度行い、量産可能であることを確認しました。次に、日本の相模原事業所へ装置を導入して、国内生産を開始するに至りました。これが現在においても当社のフィルム研磨材の中で最高グレードの製品として販売を継続している3M™ トライザクト™ ダイヤモンドラッピングフィルム661XAです。均一な仕上げをより短時間で、かつロングライフをご提供出来る製品ですので、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。

3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルの誕生

ハードディスク用ガラス基板での採用

1999年、米国においてガラス等脆性材料の平面ラッブに照準を定めた製品の開発が始まりました。日本においても当時の研磨材部門担当技術部長をリーダーとして、この製品の日本導入プロジェクトを開始しました。これが現在の3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルです。米国3Mが開発を担当、日本の技術チームはターゲットと想定されるお客様を中心に製品のサンプリングを実施しながら、評価結果と製品へのご要望を逐次米国3Mにフィードバックするという役割分担で製品開発をスタートしました。その後、当時市場が拡大しつつあったハードディスク用ガラス基板のラップ用途にターゲットを絞り込むことになり、お客様に近い日本での製品開発に切り替えました。2005年に最初にご採用いただいたお客様はダイヤモンドペレットを用いてラップ研磨を行っていました。この工程を、ダイヤモンド9ミクロン粒径を用いた3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルに置き換えることにより加工変質層を減らせた結果、次工程(酸化セリウムによるポリッシュ工程)の取り代を半減することが可能になると共に収率の改善もでき、コスト低減に大きく寄与することが出来ました。その後同用途においては全てのガラス基板メーカー様にご採用いただき、3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルは業界スタンダードとなり今に至っています。

製造、開発の体制

2006年には、日本の相模原事業所に3M™ トライザクト™ ダイヤモンドラッピングフィルムや3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルを製造するための大型量産装置が導入され、特に精密研磨の用途を中心としたトライザクト™ ブランド製品を製造しています。相模原事業所からは日本のお客様のみならず、海外向けにも3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイル等を供給しています。また、3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルの製品開発においても米国3Mから日本の技術チームへ技術移転が行われ、開発能力を保有していますので、米国・日本双方で協力しながら技術開発を行っている現状です。近年は、ガラスや石英を初めとして、難削材であるサファイヤ基板、SiC基板やその他化合物半導体基板、セラミック基板等々に用途を広げ、製品ラインナップの拡充を図っていますので、ぜひ一度3M™ トライザクト™ ダイヤモンドタイルをお試しいただければと思います。

  • 電子用接合材製品サイトはこちらから
  • 「その他の3M研磨材製品」研磨材製品事業部のホームページはこちら
  • 「フッ素ゴム、フッ素樹脂、高機能添加剤製品」化学製品事業部のホームページはこちら
  • 「フッ素ゴム、フッ素樹脂、高機能添加剤製品」化学製品事業部のホームページはこちら