3M ロゴ
ケータイ×3M

で、今日はどんな無理難題の話。

まず、最初のテーマは、いまや生活必需品の“ケータイ”。

携帯電話に関しては、その進化のスピードに合わせて、
ウチにもいろいろな相談があるよ。

考えてみると、僕らが学生のころは、なかったのにね。

あっ、そんな話をすると歳がバレちゃう。

女の子の家に電話するとき、お父さんが出たらどうするか、
何時間も考えているうちに、遅い時間になっちゃって、
結局、電話できなかったりしたなあ。

ケータイさえあれば・・・・

余計な話は、このへんにして、
ところで、飯倉さんのケータイは、どんなタイプ。

二つ折りだよ。

1日に何回くらい、何度も開閉するか数えたことある?

いや、そんなの数えているヒマないよ。

1日何十回、何百回という開閉に耐えるには、
衝撃を吸収する優秀な緩衝材なんだ。

それって、ウチの技術じゃないの?

そうなんだ、もともとは、あるメーカーから、
いい緩衝材はないかと相談されたことから始まったんだよ

どーしてウチに相談があったのかなあ。

もともと電話やパソコンなどの底部に取り付けて
衝撃を吸収する足材として絶大な評価を得ていた
3Mバンポンクッショニング製品の噂を聞きつけたらしいんだ。

なるほど。でも、あれは、携帯のような小さなもの、
しかも目に付く部分に使われたことはないんじゃない?

そうそう、だから問題は山積みだった。
小さいからこそ、
寸法精度と均質性を高めなければいけないし、
目に見える部分だからこそ、
ムラのない鮮やかな発色が求められる。
スピードの速い携帯業界だから、
素早いサンプル提供体制も整えないとダメだった。

それで、開発できたの?

もちろん、いまでは、3Mバンポンクッショニング製品を採用するメーカーは爆発的に増えて、
今では海外メーカーや携帯ゲーム機でも、
3Mバンポンクッショニング製品が使われているんだよ。

そうだったのか、それはスゴイ。
ちなみにケータイといえば、
液晶画面のプロジェクトも話題になったよね。

そうそう。ほんの少し前まで、携帯の液晶画面には
「暗くてメールが打ちにくい」という問題があったんだ。
それを解消するため、より大きく、より鮮やかに、
より明るくするほど電池を食う。メーカーにとっては大きなジレンマ。

そこで、注目されたのが、光の屈折を利用して液晶を明るく見せるフィルムとしてパソコンなどではすでにかなりメジャーな製品だった輝度上昇フィルム。

最初は『明るさを20%アップできれば画期的だ』という話だったけど、それ以上のものができちゃった。

それからだよね、液晶のことなら、 3Mに聞けというのが、業界の常識みたいになったのは。

うん、いまでも、そういう相談があとを絶たないものね。

女子高生×3M

ところで、3Mが農作業用のレインウェアを
作っているのを知ってる?

水は通さないけど、
蒸れないというフィルム素材をベースにした製品でしょ。

そう。あのレインウェアから思わぬ発見があったんだ。

思わぬ発見って?

袖口や襟元が、汗を吸って汚れやすいという声があって、
調べてみると、1ミリの1万分の1という
ミクロン単位の微細孔のおかげで、
蒸れないんだけど、体から発散する蒸気を通す
無数の小さな穴は、毛細管現象で、
皮脂を吸い取る効果ももっていたんだ。

なるほどね。
でも、すぐに改善したんでしょ

うん、汚れが付きにくいように改善することはできた。
だけど、あの素材にこんな効果があったとは、
開発者も驚いた。
そこで、せっかくだから、
何かに使えないかなあ、という話になった。

そうか、皮脂を吸い取るから困るなら、
皮脂を吸い取るから助かるものを作ればいいのか。

そう、そこでアタマに浮かんだのは、
和紙や紙パルプでできているあぶらとり紙。
通常のあぶらとり「紙」と比べて、
このあぶらとり「フィルム」は約3倍もの
皮脂吸収力があることがわかったんだよ。

それから、サンプルをつくって、
街で女子高生に声をかけて試してもらったらしいよね。

いやいや女子高生に限らず、老若男女に対して、
徹底した市場調査を遂行した。
その結果、女性はもちろん、
男性をもターゲットにし得る
相当大きな市場であることがわかったんだ。