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明治11年に初の鉄道広告が登場して以来、効率的なPRメディアとして普及してきた交通広告。現在では駅構内のポスター、車内の中吊り、液晶ディスプレイなど多彩な広告が展開されています。その発展を支えてきたのが日本における鉄道利用率の高さです。特に首都圏では1日の鉄道利用者数が約3600万人にものぼるといわれており、宣伝効果の高いPRスペースとして鉄道が活用されてきました。
そして2001年、その交通広告の世界に新しいPRメディア――電車のボディを広告スペースに利用する「車体広告」が誕生しました。最大の特長は広範囲を自ら移動する広告であること。鉄道利用客だけでなく、沿線の街や人々をも対象としたPR活動を実現しています。
この"走るPRメディア"は、すでに首都圏を中心にJRや私鉄、地下鉄などの各線で実施されています。浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレール(株)もインパクトのある車体広告に注目し、2002年2月よりサービスを開始。高所を走行するモノレールは隣接する高速道路やビルにも訴求力を発揮するほか、航空機の利用客を通じて全国に向けてのPR効果も期待されています。
同社が車体広告の研究グループを発足させたのは1999年のこと。2000年には九州・沖縄サミット告知・PRとして、車体にサミットのロゴマークをモチーフにしたデザインを施した"サミットトレイン"を走らせました。そして、東京都広告物審議会の最終答申を機に車体広告専門委員会を発足し、本格的な検討に入りました。当初、徹底的に論議されたのが「安全性」の問題でした。車両に貼り付けた広告が万が一にも剥がれるようなことがあれば、事故に繋がる恐れもあるからです。また、電車のボディや塗装面を損傷しない素材を使いたいという強い要望もありました。
こうした課題を解決したのが、3Mの電車車両用<スコッチプリント>グラフィックス、「ADシート」です。これまで3Mが培ってきた広告用フィルムの技術を結集したADシートは、写真や絵の再現性に優れ、車体の凹凸部分にも対応するほか、2001年9月に開始された実車テストでも高い接着性を実証しました。
さらに、ある温度以上に加熱すると一定の時間剥がしやすくなるという画期的な剥離機能も開発。掲載期間の短い広告などは柔軟にフィルムを貼り替えられる施工性の高さが重要であることから、現場の方々にも「扱いやすい」という高い評価をいただいています。またADシートは非塩ビ素材を使用しているほか、鉄道車両用材料の燃料試験にも適合するなど、あらゆるニーズに応える多彩な"クオリティ"を追求しています。 |
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電車の側面に貼られたADシート。JR、地下鉄、私鉄、モノレールとさまざまな場面でPRメディアとしての効果を発揮している。
鮮明な画質と優れた耐候性を実現する<スコッチプリント>システム。コンピュータグラフィックス機能を駆使し、画像入力から編集、プリントアウトまですべてを高速、高画質に実現するこのシステムは、屋内外のサインを問わず幅広い分野で活躍している。 |
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